中身の伴う信仰
バプテスマのヨハネがメシヤの道備えをするために語ったのは「悔い改め」のメッセージでした。彼は、バプテスマを受けようとしてやって来た群衆に向かって激しく語りかけます。
それで、ヨハネは、彼からバプテスマを受けようとして出て来た群衆に言った。「まむしのすえたち。だれが必ず来る御怒りをのがれるように教えたのか。それならそれで、悔い改めにふさわしい実を結びなさい。『われわれの父はアブラハムだ』などと心の中で言い始めてはいけません。よく言っておくが、神は、こんな石ころからでも、アブラハムの子孫を起こすことがおできになるのです。（3:7-8）
当時のユダヤ人たちは「我々は神に選ばれたアブラハムの子孫であるから、自動的に神の国に入ることができる」と考えていました。そして、口先だけの祈りや賛美をし、儀式や戒めを形式的・表面的に守っていれば大丈夫だと思っていたのです。
預言者イザヤのことばを思い出します。
そこで主は仰せられた。「この民は口先で近づき、くちびるでわたしをあがめるが、その心はわたしから遠く離れている。彼らがわたしを恐れるのは、人間の命令を教え込まれてのことにすぎない。」（イザヤ29:13）
しかし、バプテスマのヨハネは、真の信者というものが口先だけではく、心から神の方を向く人物であると教えます。真の信者は、自分が神の怒りを受けるべき罪人であることを真実に認め、悔い改めにふさわしい生き方の実を結びます。このメッセージは、現代の「クリスチャン」たちにも同じようなチャレンジを与えます。
自分がクリスチャンホームに生まれたからといって、その人が真のキリスト者だということはできません。また、過去に洗礼を受けたゆえに「私はクリスチャンです」と言っている人々がいますが、その人がもしクリスチャンとしての生き方を全くしようとも思わず、それに何の咎めも感じていないなら、彼（彼女）は間違いなく、真に新生したキリスト者ではないでしょう。
その人々に必要なのは、「私はクリスチャンだ」と言い張ることではなく、罪を認めることであり、福音を聴くことであり、悔い改めて救いを受け取ることです。私たちの信じる福音は決して「行いによる救い」を教えていはいません。しかし、同時に「行いのない救い」を教えていないということも覚える必要があります。
たましいを離れたからだが、死んだものであるのと同様に、行ないのない信仰は、死んでいるのです。（ヤコブ2:26）
変化はゆっくりかもしれませんし、救われる前から持っている罪の傾向を今もまだ持っているかも知れませんが、しかし、あなたが真に救われているならば 必ずそこには行いの変化、成長が伴うはずです。
私より主イエスを見よ！
神の霊に導かれてストレートなメッセージを語ったヨハネを見て、「彼がメシヤでは？」と考える人々が出て来ました。しかし、ヨハネははっきりと言います。
ヨハネはみなに答えて言った。「私は水であなたがたにバプテスマを授けています。しかし、私よりもさらに力のある方がおいでになります。私などは、その方のくつのひもを解く値うちもありません。」（3:16）
バプテスマのヨハネのメッセージは常に「私ではなく主イエスを見よ！」というものでした。彼の役割は、メシヤを指し示す「指」のようなものだったのです。して、彼はその役割に命を捧げ、ヘロデに処刑されています。彼は不幸だったでしょうか。いや、そうではありません。彼は主イエス様にバプテスマを授けるという特権にあずかり、そこで三位一体の神様の豊かな顕われを目撃することができました。しかも、主ご自身が彼についてこう称讃しておられます。
「あなたがたに言いますが、女から生まれた者の中で、ヨハネよりもすぐれた人は、ひとりもいません。」（ルカ7:28）
小さな私たちも、生活の中で「私ではなく主イエスを見よ！」というメッセージを告げる者になっていきたいと思います。そのような人生を歩めることは素晴らしい特権なのです！
彼（キリスト）は文字通り、尊き方！
彼は値なしの方であるため、買うことのできない尊き方！
彼は全きに孤高な方であるため、比べることのできない尊い方！
彼は、一度信頼されれば、失われることのない尊い方！
彼は天上に居ますため、朽ちる事のない尊い方！
彼は、我々にとって尊い方、なぜなら、
彼は、我々の罪をご自分に負い、
我々の罪の刑罰の贖いのために、我々の身代わりとして死なれた。
彼は死からよみがえられ、神の右座に居て我々のために取次ぎをなし、
我々のために祈られる！彼は我々にゆるしを与えられる！
彼は神との和解を我々に与えられる！
彼は永遠の命を、望みを、力を我々に与えられる！
そして彼は、我々の祈りを聞かれる！
（チャールズ・H・スポルジョン）
あなたの人生を無駄にしないでください Don't waste your life (Japanese ...
