あなたにとって、教会のメンバー(会員)であることはどのような意味を持っていますか。『私は教会のメンバーです』という本が邦訳出版されました。これは100頁に満たない短い本ですが、お勧めできる良書です。
著者のレイナー博士は、ライフウェイ・クリスチャン・リソーセズというキリスト教出版社のCEOで、元牧師、南部バプティスト神学校のビリーグラハム宣教・福音・教会成長学部長も努めた人物です。本書の中では、教会のメンバーであるとはどういうことで、そこにはどのような恵みや特権が伴い、どのような使命や役割が伴っているのかについて分かりやすく具体的に教えられています。内容構成は以下のとおりです。
序章:二人の教会のメンバーの話
第1章:役割を果たすメンバーになる
第2章:一致をもたらすメンバーになる
第3章:自分の好みや願望を教会に押しつけない
第4章:教会のリーダーのために祈る
第5章:家族を教会に導く
第6章:賜物としてのメンバーシップ
この本は、“I am a Church Member”という本の日本語訳ですが、原著の副題には“Discovering the Attitude That Makes the Difference”(変化を生む態度を見出す)とあります。「変化を生む態度」とは何でしょう。サウスイースタンバプテスト神学校の学長、ダニエル・L・アキン博士は次のようにこの本を評しています。
良い牧師になるための本は数多くありますが、それらは良い教会員になるためのものではありません。トム・レイナーはこの小さな本を通して後者の問題に解決を与えてくれました。本書は聖書的で、シンプルで、実践的です。とても読みやすく、説得力が有ります。教会に通う多くの人が陥る「何が得られるか?」という思考から脱却して「何を与えることができるか?」という思いに変わるために是非とも必要な一冊です。キリストのからだである教会にとって非常に有用なものとなるでしょう。
「何を得られるか」という態度から「何を与えることができるだろう?」という態度に変わる人々が一人また一人と起こされるとき、教会には大きな変化が起こります。私自身、そのような教会員の皆さんの姿を見ながら励まされ、教えられています。そして、これからもますます、それぞれのクリスチャンがそのような生き方ができるよう丁寧に御言葉を教え、牧会・訓練することに励みたいと思わされています。本書を心からお勧めします。各章には学びのためのディスカッションガイドもついていますし、1,000円(+税)と価格も手頃なので教会内のグループ、研修会などのテキストにも良いと思います。
I Am a Church Member: Discovering the Attitude That Makes the Difference
- 作者: Thom S. Rainer
- 出版社/メーカー: B&H Publishing Group
- 発売日: 2013/05
- メディア: ハードカバー
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