道奥 MICHINOKU せみなりお

聖書を学び、聖書で考え、聖書に生きる

第一サムエル記7-8章

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神の箱はイスラエルに戻り、アビナダブという人物の家に安置されました。

 

その箱がキルヤテ・エアリムにとどまった日から長い年月がたって、二十年になった。イスラエルの全家は主を慕い求めていた。そのころ、サムエルはイスラエルの全家に次のように言った。「もし、あなたがたが心を尽くして主に帰り、あなたがたの間から外国の神々やアシュタロテを取り除き、心を主に向け、主にのみ仕えるなら、主はあなたがたをペリシテ人の手から救い出されます。」そこでイスラエル人は、バアルやアシュタロテを取り除き、主にのみ仕えた。(7:2-4)

 

イスラエルの人々は、「主を慕い求めること」「主にのみ仕えること」へと引き戻されようとしています。また、6節には「罪の告白」が起こった様子、7-9節には「恐れの中でも主に頼ること」が起こった様子も記されています。私たちはこの箇所から、本来の信仰生活からズレてしまった者がどのような方法で、どのような在り方へと回復されるかを学ぶことができます。

 

神はイスラエルに困難な戦いと長い年月とを経験させました。信仰の回復にはそのような戦い、試練、年月が必要な場合があります。真の信仰者は、仮に信仰が弱まることがあってもそのような経験を通りながら再び主を慕い、主のみに仕え、罪を告白し、主に頼る歩みへと必ず導かれます。

 

…主はその日、ペリシテ人の上に、大きな雷鳴をとどろかせ、彼らをかき乱したので、彼らはイスラエル人に打ち負かされた。…こうしてペリシテ人は征服され、二度とイスラエルの領内に、入って来なかった。サムエルの生きている間、主の手がペリシテ人を防いでいた。(7:10, 13)

 

6章では重くのしかかった主の手が、今度は「助けの御手」として現実に介入してくることを神の民は体験したのです。「サムエルの生きている間」とあるように、彼はこの時代にあって霊的リーダーとして無くてはならない働きをしました。しかし…

 

サムエルは、年老いたとき、息子たちをイスラエルのさばきつかさとした。長男の名はヨエル、次男の名はアビヤである。彼らはベエル・シェバで、さばきつかさであった。この息子たちは父の道に歩まず、利得を追い求め、わいろを取り、さばきを曲げていた。(8:1-3)


神の器サムエルも、自分の師であったエリに似てしまったのか、息子たちを正しく導くことができていなかったようです。世襲ということ自体は良くも悪くもないのですが、リーダーの要件を満たしてない人物をその地位に就かせること、次世代のリーダーを相応しく育てないことは大きな問題です。


この後、イスラエルは「王政」へと移行していきます。サムエルがどんなにその弊害について厳しく警告しても、人々は耳を貸そうとはしませんでした。「王がいてこそ一人前の国家」という常識にとらわれていたのです。私たち自身も同じですが、イスラルの民も「良くなっては悪くなり、悪くなっては良くなる」という繰り返しをしています。

 

それでもこの民は、サムエルの言うことを聞こうとしなかった。そして言った。「いや。どうしても、私たちの上には王がいなくてはなりません。私たちも、ほかのすべての国民のようになり、私たちの王が私たちをさばき、王が私たちの先に立って出陣し、私たちの戦いを戦ってくれるでしょう。」(8:19-20)


ここには一つの大きな問いがあります。私たちが「どうしても!」と言うものは、本当に「どうしても必要なもの」でしょうか? むしろ、本当に必要な「主ご自身」を蔑ろにして、どうでも良いものや頼みにならない助けを追い求めてはいないでしょうか? 神の国の民であるにも関わらず、他の国民のようになろうとはしていないでしょうか?


私たちクリスチャンは、神の国の民としての誇り、使命感、喜び、感謝、慎みをもって歩むことを目指したいと思います。確かに私たちを治めてくださる真の王、真の主に導かれながら…。

 

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