第一列王記
北イスラエルはアッシリヤによって滅ぼされました。さらにこのアッシリヤの脅威は南ユダにまで及び、エルサレムの都も彼らに包囲されるのです。
13章はふたたび北イスラエルについてです。北に行ったり、南に行ったり、カタカナの似たような名前のオンパレードで頭が混乱しますね(汗)。
あの最悪の支配者、アハブ王とイゼベル王妃の間に生まれた娘が、この11章に出てくるアタルヤです。彼女は北イスラエルから、南ユダの王国に嫁いでいました。
アラム(現在のシリヤ)に奪われた町を奪還するため、北イスラエルと南ユダが手を結ぼうとします。北の王はあの偶像礼拝を全面的に取り入れた悪王アハブ、南の王は主への信仰に生きたヨシャパテです。
アラム(現在のシリヤ)の大軍勢に勝利した後、アハブ王は宮殿の近くにあったぶどう畑を手に入れようとします。それは、イズレエル人ナボテという人物の所有でした。
北イスラエルのあの悪王アハブにピンチが訪れます。強大な勢力をもったアラムの王ベン・ハダデ*1が圧力をかけてきたのです。 *1:ベン・ハダデ二世
限界に直面するエリヤ アハブ王はイゼベル王妃に一部始終を告げ口をします。イゼベルは激怒してエリヤに使いを出し、殺害予告をします。イゼベルの脅しを聞いて、あの勇敢だったエリヤは急に恐れに捕らわれて逃亡してしまいます。しかも、彼がもといた「イズ…
約三年の干ばつを経て、主のことばがエリヤが臨みます。それは「アハブ王に会いに行きなさい。私は雨を降らせます。」という内容でした。
エリヤの名前は「私の神はヤハ(ウェ)」という意味です。暗黒時代の中、彼は力強く宣言しました。
暗黒時代 アサによって宗教改革がなされていた南ユダとは対照的に、北イスラエルは霊的暗黒の中を歩んでいます。初代王ヤロブアムに始まり、二代目ナダブ、三代目バシャ、四代目エラ、五代目ジムリと、次々に「悪王」が現われます。
「列王記(The Book of the Kings)」の名前にふさわしく、北イスラエルと南ユダの二つの王国の王の記録が続きます。「北王国の〜〜王の治世の◯年目に、一方の南王国で〜〜が王となった」といった形式で南北王国の様子が交互に描かれています。 南ユダ王国の…
霊の目で見る 主に背を向けて悪を行っていたヤロブアム王の息子アビヤが病気になります。王は妻に変装をさせて土産を持たせ、息子の未来を占ってもらうために「シロ」にいる預言者のもとへ向かわせます。シロは犬の名前ではなく町の名前で(念のため…)、エ…
13章では、二人の“預言者”を中心に不思議な出来事が展開されます。 ひとりの神の人が、主の命令によって、ユダからベテルにやって来た。ちょうどそのとき、ヤロブアムは香をたくために祭壇のそばに立っていた。(12:1)
聖書の歴史観 イスラエル民族は、創世記に出てくるヤコブ(別名イスラエル)の12人の息子たちを父祖として、12の部族で構成されています。その全ての部族を一つにして「統一王国」を築いたのがダビデでした。それが息子ソロモンの代で最盛期を迎え、その息子…
前の章には、ソロモンが戦いには全く役に立たない金の盾をいつくも造らせたことや、律法*1に反して多くの軍馬を手に入れたことが記されていました。そして、11章ではさらに決定的なことが起り、ソロモンの絶対的な安定統治が崩れます。 「王国の存続は外見で…
王に謁見する特権と驚嘆 シェバの女王が謁見にやって来ます。シェバとはアラビヤ南西部にあった国であると考えられています。彼女はソロモンの噂を聞き、「ホントにそんなに偉大な人物なのか?いっちょ試してやろう」と意気込んで会いに来たのです。
「神の御心実現」か?「自己実現」か? 列王記は、ユダヤ人たちの伝承では預言者エレミヤが記したと言われて来ましたが、現代の聖書学者たちは「無名の預言者」の筆によるものであると考えています。預言者は、聖霊に導かれて次のように注意深く記しています…
ソロモン神殿での礼拝を見るとき、私たちは「どのような礼拝をすべきか」を考えさせられます。
主の家 > 宮殿 さて、神殿の後は宮殿建築です。この順序は正解です。神殿を後回しにして先に宮殿を建てるのはふさわしくありませんから。しかし、それにしてもソロモンの宮殿は立派過ぎます。かつて、神殿を建てることを願ったダビデはこう語りました。
イスラエルの民が出エジプトをしてから480年が経過しています。ソロモンはいよいよ、主の家すなわち神殿の建設に取りかかりました。
ダビデ王の時代からイスラエルと友好関係を持っていた「ツロの王ヒラム」が、ソロモンに遣いの者を送ります。ツロはイスラエルの北にあった国で、今日のレバノンです。
主イエス様をして「栄華を窮めたソロモン」と言わしめた繁栄ぶりが、この4章には詳しく記されています。
イスラエルに史上最高の繁栄をもたらす平和の王、ソロモンですが、幾つかのウィークポイントが見受けられます。
2章は、ダビデの死の場面です。彼は息子にこう語りかけます。
第一列王記は、ダビデの晩年の記録から始まります。この書は英語で「Kings」と呼ばれ、まさに王たちの歴史を綴った書です。また、通称「分裂の書」とも呼ばれ、1-11章のソロモンの治世が終わると、あっという間に王国は「北イスラエル」と「南ユダ」に分かれ…