道奥 MICHINOKU せみなりお

聖書を学び、聖書で考え、聖書に生きる

自称“イスラーム国”による日本人殺害予告について

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多くの方々が「ついにこのような時が来てしまったか」と感じていることでしょう。

 

私の周りのある人々は、かなり前からこのような状況、つまり日本(日本人)がイスラム原理主義グループのテロの標的になるであろうという予測を語っていました。当時、私は恥ずかしながら「本当かな?」と、海の向こうの遠い話というイメージでそれをとらえていました。しかし、今やそのような寝ぼけたことを言ってはいられません。まずはこの二名の方々の救出を心から祈りたいと思います。

 

【インタビュー】国際ジャーナリスト・後藤健二〜それでも神は私を助けてくださる〜 : インタビュー : クリスチャントゥデイ

 

パリのテロもそうですが一連の動きを「イスラーム対キリスト教」という図式で語るなど、大手メディアの取り上げ方は概してとんでもなくデタラメであると言わざるを得ません。限りある時間と理解力の中で最善を尽くし、真実に迫る良い情報を得ること、聖書によって識別力と将来展望の青写真を鮮やかにすることに努めたいと思っています。

 

人質になっているお二人の無事を心から祈ります。なんとかして無事に帰ってきてほしい…。イスラーム学者の中田考氏*1らが、自分たちが交渉役になることを申し出ています。人質の救出手段の選択肢は極めて乏しいので、藁にもすがるような思いでこの交渉に期待したいとう思う反面、恐ろしさも覚えます。イスラーム原理主義(的)思想に立ち、イスラーム国を(基本的に)支持している人物が、仮に交渉に成功したとして、英雄のようになるとしたらどうだろう…と考えてしまうのです。中田氏はイスラーム国について「人類と大地を偶像神リヴァイアサン領域国民国家から解放するカリフ制再興の先触れ」と評しています。

 

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<写真> 中田考氏(中田氏と共に交渉役に名乗り出ているジャーナリスト常岡氏のtwitterより)

 

中田氏は「イスラム国の支配地域に人道支援に限定する形で要求額と同額の資金援助をしてはどうか」と言っているのですが、これは結局のところイスラーム国を利することになるのではないでしょうか。これは、本当に頭も心も痛い厳しい状況です。

 

戦後の日本人の常識をはるかに超える世界観でものを考え、その考えを非常に現実的な方法で具現しようとしている人々(少なくとも私たちの価値観では恐ろしい人々)が存在しているのだということを、私たちは想像力と知性を働かせてとらえることに努める必要があるし、知性と想像力が及ばない領域にも祈りをもって届いていくことに努めなければならないと思います。

 

以下、参考になるブログ/書籍などを挙げておきます。私が以前から参照してきたもの、また、信頼する方々から最近紹介されたものなどが含まれています。

 

聖書の視点:ロゴス・ミニストリー 明石牧師のブログ

国際政治学の視点

 

中東・イスラーム学の視点

※池内氏の最新刊

イスラーム国の衝撃 (文春新書)

イスラーム国の衝撃 (文春新書)

 

 

※ 記事を随時加筆修正しています。ご容赦ください。