道奥 MICHINOKU せみなりお

聖書を学び、聖書で考え、聖書に生きる

教会再生の具体的プロセス(序)

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これまで、教会再生(教会の再活性化)の必要性、可能性などについて書いて来ました。その趣旨をまとめた上で、今後の記事のイントロダクションを記したいと思います。

 

日本の教会の置かれている状況

 

日本のプロテスタント・キリスト教は、教会数7,900、信徒55万人、礼拝出席32万人と言われています。その中で、教会の高齢化が叫ばれ、平均約63歳との統計がある。牧師に至っては、その高齢化がさらに深刻で、平均約70歳!!!!

 

年間の受洗者数が一教会平均で0.8名、2004年には、全体の58.4%であった礼拝出席30名以下の教会が、2015年には62.4%に増えています。個々の教会の教勢が徐々に衰えていることが分かりますし、教会内の年齢分布を考えるとこれはさらに急速に進むでしょう。

 

力のある教会とそうでない教会の差は開き、特に地方での教会閉鎖・合併はまず避けられないことでしょう。

 

賢く丁寧な“終活”を選ぶことはできます。しかし、変化を拒み、内向きであり続ける教会は痛みの伴う死を迎えるでしょう。福音宣教よりもエゴやプライドを優先するなら、合併も等もうまくいかないでしょう。

 

私が危惧しているのは単なる高齢化だけではなく、言葉を選ばずに言えば、あるところでは深刻な「教会の質の劣化」が起こっているのではないかということ…。

 

教会再生への挑戦

 

そのような中にあっても、私は敢えて「教会再生」を訴えたいのです。

 

それはつまり、停滞あるいは衰退を経験している教会が再び息を吹き返し、神の言葉と聖霊によって導かれ、イキイキと動き出すことです。これが実際に起こるのをもっと見たいと思っています。爆発的に人数が増えなくても、教会の質が変わり、本来の信仰の原点に立ち返るなら、それは素晴らしい再生です。

 

誰よりも、主ご自身がそのことを願っておられます。花婿主イエスは、花嫁である教会をあきらめずに愛するお方です。

 

しかし、あなたには非難すべきことがある。あなたは初めの愛から離れてしまった。それで、あなたは、どこから落ちたかを思い出し、悔い改めて、初めの行ないをしなさい。もしそうでなく、悔い改めることをしないならば、わたしは、あなたのところに行って、あなたの燭台をその置かれた所から取りはずしてしまおう。(ヨハネ黙示録2:4-5)

 

教会再生は簡単ではありません。この御言葉に「燭台が取りはずす」とあるように、教会の灯火が絶えてしまう例も少なからず出てくるでしょう。再生へと導かれる方が、おそらく圧倒的にレアケースと思われます。

 

“力づけ”の必要性

 

私自身、これまでの牧会の中で教会の再生に取り組んできましたが、想定外の危機やチャレンジの連続でした。

 

でも、そのような中、教派を越えて幾人もの先輩指導者、志を共にする仲間たちと出会い、知恵を与えられ、力づけられてきました。それがなかったら…と思ったら恐ろしくなるほど、そのようなネットワークは私にとって不可欠のものでした。

 

私たちの教会は、いろいろな弱さや欠けも持っていますが、地方の小さな町にあって毎週、赤ちゃんから年配者までがバランスよく集い、イキイキと礼拝を捧げる教会になっています。熱心に御言葉を学び、変えられ続けている人々の集まりになっています。

 

私は現在、以前の私と同じような闘いの中にあって懸命に教会再生に励んでいる方々との関わりを広げ、互いに祈り合い、励まし合い、学び合い、それぞれに与えられているリソースを分かち合うことを始めつつあります。

 

パウロは、自身が開拓した教会を再び訪れることを提案しました。

 

幾日かたって後、パウロはバルナバにこう言った。「先に主のことばを伝えたすべての町々の兄弟たちのところに、またたずねて行って、どうしているか見て来ようではありませんか。」(使徒15:36)

 

この後、マルコを同行させるかどうかでバルナバと決裂してしまいますが…

 

パウロはシラスを選び、兄弟たちから主の恵みにゆだねられて出発した。そして、シリヤおよびキリキヤを通り、諸教会を力づけた。(使徒15:40-41)

 

パウロが教会を再び訪れた目的は、諸教会を「力づける」ことでした。これを読んでくださっているあなた(の教会)が「力づけ」を必要としているなら、また、誰かを「力づけ」たいと願っておられるなら、ぜひこの輪に加わってください。

 

 

教会再生の具体的プロセス

 

教会を再生へと導くのは神ご自身です。でも、それは単に私たちが「受け身」の態度で神の介入を待つという意味ではありません。

 

聖書に啓示されている神の方法、神の価値観に基づき、具体的なプロセス(ステップ)を踏んでいく必要があります。今後しばらく、そのプロセスをどのように辿っていくかについて実践的な記事を書いていきたいと思います。

 

 

 

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参考:別府不老町教会牧師の齋藤真行(さいとうまいく)牧師の動画 


「教会の衰退と危機」①:「外なる要因」をいくら分析しても仕方ない。教会の「内なる要因」に直面することこそ重要!!

 

 

必要なことはただ一つ ~多元社会を生きる教会の役割~

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