道奥 MICHINOKU せみなりお

聖書を学び、聖書で考え、聖書に生きる

ヨブ記29-35章

過去志向に陥るヨブ ヨブは苦しみの中で過去を振り返り、懐かしみます。 ああ、できれば、私は、昔の月日のようであったらよいのに。神が私を守ってくださった日々のようであったらよいのに。あのとき、神のともしびが私の頭を照らし、その光によって私はや…

ディビッド・プラット『ラディカル』

年が明けてすぐに読んだ本の紹介を…。この本の著者であるディビッド・プラットは、1979年生まれ、36歳(2016年1月現在)の牧師です。ニューオーリンズ・バプテスト神学校で博士号を取得した後、彼は同神学校の准教授(弁証学・講解説教)に着任、さらにその…

あけましておめでとうございます!

あけましておめでとうございます。この細々と続いているブログは、主に、私が牧師を務めている教会のメンバー向けに書いていますが、教会外にも「聖書を学び、聖書で考え、聖書に生きる」というモットーに共鳴して読んでくださっている方々がおられます。皆…

マリア、知っていたかい?

“Mary Did You Know”(マリア、知っていたかい?)というクリスマス曲を味わってみませんか。Mark Lowryが詞を書き、Buddy Greeneが曲を書いて、この動画のヴァージョンではCeeLo Greenが歌っています。

広岡浅子とクリスマス

NHK朝ドラ『あさが来た』の録画を見るのが日課になっていますが、涙なしに見られません。様々なテーマが織り込まれていますが、ごく最近は「赦しと和解」のメッセージが前面に出ていたように思います。たった15分のドラマですが、よく作られているなぁと感心…

第二コリント(はじめに)

コリント人への手紙第二を読んでいきます。パウロはこの手紙の中で「私は慰めに満たされ、どんな苦しみの中にあっても喜びに満ちあふれています。」(7:4)と語ります。苦難の中での慰め、弱さの中での強さ、死の中での命、肉体的苦しみの中での霊的な刷新な…

ヨブ記にある両面性

ヨブ記を読んでいくと、彼と友人たちの対話の中には「両面」があることに気づきます。

ヨブ記(聖書の読み方のコツ)

どちらも優れた聖書学者であるゴードン・D・フィーとダグラス・スチュワートは共著書『聖書を正しく読むために(総論)ー聖書解釈学入門』の中で、ヨブ記、詩篇、箴言などの「知恵文学」というジャンルに属する書が、主に以下の三つの仕方で誤って解釈されて…

ヨブ記(はじめに)

さあ、ヨブ記を学んでいきましょう。大富豪であり、敬虔な信仰者であったヨブに、大きな苦難が襲いかかります。それに対してヨブ、その妻、四人の友人たちはどのように応答するでしょうか…。

第一コリント6章

クリスチャン同士の訴訟問題 パウロは教会内の倫理的問題を取り扱っていきます。コリントの教会では、クリスチャンがクリスチャンを相手にして訴訟を起こすといった事態が起こっていました。 あなたがたの中には、仲間の者と争いを起こしたとき、それを聖徒…

第一コリント4-5章

指導者に要求されるもの コリント教会では、どの指導者を支持する派閥に入るか…という分裂騒動が起こっていました。パウロは前章に引き続き、指導者たちをどう見るかについて教えます。これは、現在の私たちが教会の牧師、宣教師などをどのように見るかとい…

第一コリント3章

パウロの話し方 パウロはコリント教会の人々に話す際、「御霊に属する人(spiritual men)」に対してではなく「肉に属する人(worldly, men of flesh)」あるいは「キリストにある幼子(infants in Christ)」対しての話し方をせざるを得ませんでした。つま…

第一コリント2章

パウロは、彼がコリント教会を設立した際のことを思い起こさせます。 さて兄弟たち。私があなたがたのところへ行ったとき、私は、すぐれたことば、すぐれた知恵を用いて、神のあかしを宣べ伝えることはしませんでした。なぜなら私は、あなたがたの間で、イエ…

第一コリント1章

キリストにあるアイデンティティ コリント教会は問題の多い、混乱した教会でした。パウロはそれらの問題を見過ごせない深刻なものととらえていました。しかし、彼はコリント教会を「どうしようもない、失格した、絶望的な教会」とは見ていなかったようです。

第一コリント(はじめに)

コリント人への手紙の第一を読む上で、いくつかの予備知識を提供しておきたいと思います。

エステル記1-4章

ペルシヤの王、アハシュエロスは、周辺諸国の王や貴族たちを招いて半年にも及ぶ大宴会を開きました。それは自らの威力、国力を誇示するためのものであったでしょう。 …王は酒で心が陽気になり、アハシュエロス王に仕える七人の宦官メフマン、ビゼタ、ハルボ…

ジョナサン・エドワーズについて

アメリカの歴史を代表する神学者、哲学者、牧師であったジョナサン・エドワーズですが、私たち日本人にとってあまり馴染みのある存在ではありません。あ、三段跳びのオリンピック選手と同じ名前ですね。そっちの方がお馴染みかな?

エステル記(はじめに)

エステル記は、ペルシャの王妃となったユダヤ人エステルが主人公です。この書が扱っているのは、アハシュエロス*1という称号で呼ばれたクセルクセス王が統治した時代(BC486-465)の出来事で、エズラ記6章と7章の間の空白期間にあたります。ユダヤ人の中には…

ネヘミヤ記13章(2)

ネヘミヤの格闘は最後まで続きました。

ネヘミヤ記13章(1)

ネヘミヤは、彼が祖国に帰還することを許してくれたアルタシャスタ王のもとにしばらく戻りました。不在期間は1-2年でしたが、一体何が起こったでしょうか。それは民の信仰の後退でした。この13章を見ると、復興・再建の格闘に終わりはないということがよく分…

ネヘミヤ記10-12章

従順の盟約 神の偉大さ、善さ、恵み深さ、そして、自分たちの罪ゆえに、イスラエルの民は「盟約」を結びます。このことが9章の終わりに記されています。 これらすべてのことのゆえに、私たちは堅い盟約を結び、それを書きしるした。そして、私たちのつかさた…

ネヘミヤ記9章

イスラエルの民の中で聖書の地位が回復しました。彼らは断食をし、悔い改めの表現として荒布を着け、土をかぶって集まりました。 彼らはその所に立ったままで、昼の四分の一は、彼らの神、主の律法の書を朗読し、次の四分の一は、告白をして、彼らの神、主を…

聖書の真理を発見する!? 〜メッセージ準備の舞台裏〜

先日、礼拝のメッセージでメトシェラの死去と洪水の年が同じという話をしましたが、後でどなたかが「このことは先生が発見したのだと思った」と仰っているのを聞いて、ちょっと焦りました。残念ながらそうではありません!

ネヘミヤ記8章(2)

神への罪を悲しむ 聖書が正しく解き明かされ、人々がそれを理解し、神を礼拝する中で、今度は何が起こるでしょうか。 総督であるネヘミヤと、祭司であり学者であるエズラと、民に解き明かすレビ人たちは、民全部に向かって言った。「きょうは、あなたがたの…

ネヘミヤ記8章(1)

神のご計画の目的は、神殿や城壁の物理的な再建そのものではなく、民の霊的な再建です。8章ではいよいよ、リーダーであるネヘミヤと教師であるエズラの協力により、その再建プロジェクトが進められます。

ネヘミヤ記7章

城壁の再建は、7章1節にある「とびらの取りつけ」によって正式に完了します。ネヘミヤは、この後、誠実で神を恐れるリーダーたちをエルサレムの治安長官として任命し、さらに系図の吟味を行いました。 私の神は、私の心を動かして、私がおもだった人々や、代…

ネヘミヤ記6章

ネヘミヤが主導して行われた城壁工事は、長さ3kmx高さ2.4mx 厚さ(幅)2.75mの大工事でした。しかし、それが驚くべき速さで完成します。始めることは簡単ですが、成し遂げるのは本当に難しいものです。 さて、私が城壁を建て直し、破れ口は残されていない…

ネヘミヤ記5章

神から委ねられた使命とビジョンを携え、ネヘミヤは城壁再建に励みます。それに相応しい人格や様々な資源、協力者も整い、いよいよ具体的な建設が始まったのです。外部からの抵抗勢力も現れましたが、ネヘミヤはそれを勇敢に、知恵深く対処しました。 しかし…

ネヘミヤ記4章

ネヘミヤが取り組んだプロジェクトは、神ご自身の計画でした。神のご計画は、その途中にどんな困難があっても最終的に神がご自身の手で成し遂げられます。 もう一度、思い巡らしましょう。 「神ご自身が何をしておられるかをよく見て、それに参加しなさい。…

ネヘミヤ記2-3章

ネヘミヤの資質として「味方を得る力」を挙げました。ユダヤ人たちはネヘミヤを通して分かち合われた神からの情熱、重荷、ビジョンを自分のものとし、その実現のために自分を捧げています。ネヘミヤはどのようにビジョンを分かち合ったのでしょうか。