道奥 MICHINOKU せみなりお

聖書を学び、聖書で考え、聖書に生きる

2列王記11-12章

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あの最悪の支配者、アハブ王とイゼベル王妃の間に生まれた娘が、この11章に出てくるアタルヤです。彼女は北イスラエルから、南ユダの王国に嫁いでいました。

 

これまで見てきたように、北イスラエルのアハブの家には、神が油注いだエフーによって裁きが下ります。南ユダでも王が暗殺されて混乱が生じています。その混乱に乗じて、アタルヤは女王になろうとしたのです。彼女は、自分が支配者になるため邪魔になりそうな孫息子たちを次々に殺しました。

 

ところが、そのうちのヨアシュという子どもだけは、エホシェバという女性に間一髪で救い出され、6年の間、保護されました。ヨアシュだけが正当な王位継承権を持つダビデの末裔でしたから、もし、この保護がなされなかったら、メシヤが誕生する道筋は断たれました。人間の愚かさや反逆の中で、神はなんと繊細な配慮をもって歴史を導いておられることでしょうか

 

時満ちてヨアシュは、王となります。彼を保護してくれたエホシェバの夫、祭司エホヤダが幼いヨアシュ王の後ろ盾になりました。

 

こうしてエホヤダは、王の子を連れ出し、彼に王冠をかぶらせ、さとしの書を渡した。彼らは彼を王と宣言した。そして、彼に油をそそぎ、手をたたいて、「王さま。ばんざい」と叫んだ。(11:12)

 

祭司の指導のもとで、ヨアシュ王は「さとしの書=律法」に基づく宗教改革を行い、国家の秩序を取り戻します。彼はバアルの宮を取り壊し、偶像を打ち砕き、バアルの祭司を排除しました。

 

ヨアシュは、祭司エホヤダが彼を教えた間はいつも、主の目にかなうことを行なった。ただし、高き所は取り除かなかった。民はなおも、その高き所でいけにえをささげたり、香をたいたりしていた。(12:2-3)

 

祭司エホヤダの霊的指導の下にいる時、ヨアシュは基本的に御心に沿った行動を取りました。しかし、「高き所取り除かなかった」とあります。これは、偶像礼拝をしたということではないのですが、偶像礼拝に用いられていた場所で聖書の神を礼拝していたということです。

 

私たちが「これぐらいならいいや」と妥協するとき、それは蟻の一穴になり、そこから全てが崩壊していく…ということがしばしばあるのです。ヨアシュはエホヤダの死後、高慢になり、主に対する忠実を失います。彼は最終的に、アラムの王ハザエルが攻めてきた際、主の宮にある金を敵に差し出してしまいます。

 

ぜひ、エホヤダのような良き霊的アドバイザーを得たいと思います。自分よりも御言葉に精通した祈りの人を見出し、助言を求めてください。時には耳に痛い助言があるかもしれませんが、それを大切に聞き入れる者になりたいと思います。

 

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