黙示録の中心テーマ
黙示録が多くのページを割いているのは「未来」についての事柄です*1。
未来における最大の出来事は、メシヤの「再臨」です。これが黙示録の中心テーマと言っても良いでしょう。
見よ、彼が、雲に乗って来られる。すべての目、ことに彼を突き刺した者たちが、彼を見る。地上の諸族はみな、彼のゆえに嘆く。しかり。アーメン。(1:7)
黙示録のアウトライン
黙示録を読む上で難しいのは、「ここに書かれていることは一体、いつ、どこで起こった(起こる)出来事なのだろう?」ということがなかなか分かりにくいことです。そこで重要なのは、これから記す「黙示録のアウトライン」を知ることです。繰り返しますが、1章19節が「黙示録全体のアウトライン」を示しています。
「そこで、①あなたの見た事、②今ある事、③この後に起こる事を書きしるせ。」(黙示録1:19)
この書は大きく3つの時代に分かれているのです。分かりやすくするために番号を振りましたが、まず、①「幻を見たヨハネの体験」、そして、②「ヨハネの時代から今まで続いている教会時代」、最後に、③「教会時代以後の未来」です。もう少し詳しく書くと、以下のようになります。
1章:幻を見たヨハネ ①
2-3章:教会時代 ②
4-5章:天における礼拝 ③
6-19章:患難時代
19章後半:地上再臨
20章:千年王国(エデンの園のような地球の回復)
21-22章:新しい天と地
このことを踏まえて読み進めていきましょう。ある人々は、黙示録を意味不明の書として、理解することを初めから諦めています。別な人々は、勝手な意味を読み込んでオカルト書のように扱います。しかし、イエス・キリストの啓示の書であるこの本は、このお方を主として歩む私たちの大いなる道標となるのです。
*1:黙示録の解釈者たちは、過去主義、未来主義、歴史主義、理想主義、精神主義など、様々な立場を取る。我々は、聖書の御言葉を出来る限り字義通り(歴史的文法的な字義的解釈)に素直に読むことを志す。ブログ著者の現在の黙示録理解は「未来主義」に分類されるであろう。